<山崎直子さん>宇宙で刻む家族の歴史(毎日新聞)

 【ココビーチ(米フロリダ州)奥野敦史】山崎直子宇宙飛行士(39)が乗り込んだスペースシャトル「ディスカバリー」が米東部時間19日朝(日本時間19日夜)、地球に帰還する。地上で帰りを待つ家族のもとに、山崎さんと一緒に大切な品が戻ってくる。10年来の家族の歴史を刻んだ3本の腕時計だ。米航空宇宙局(NASA)はシャトルの宇宙飛行士に腕時計4本を身につけることを認めている。山崎さんはNASA公式支給品1本と私物3本を手に宇宙へ飛んだ。

 一つは夫、大地さん(37)の愛用品。会社の初任給などで買ったアポロの月着陸時使用モデルだ。99年3月、初めて山崎さんと言葉を交わした時、大地さんはこの時計を「宇宙に持っていってください」と差し出した。「いいですよ」。快諾の言葉は現実に。「打ち上げ前々日に妻から『時計貸して』と言われました。ずっと約束を覚えていてくれたんですね」と大地さんは感慨深げだ。

 2本目は結婚後の03年、大地さんが会社で表彰された際の賞品。そして3本目が飛行直前に長女、優希ちゃん(7)が選んで贈った白い文字盤の時計だ。裏に「優希から直子へ」という意味の刻印がある。大地さんは「将来、これは妻から娘に譲られるはず。我が家の新しい歴史です」。日々違う腕時計をする山崎さんの写真に喜ぶ優希ちゃんの夢は、宇宙飛行士。いつか母譲りの時計をはめ、宇宙に向かう姿が見られるかもしれない。

 ◇複数の時刻併用

 国際宇宙ステーション(ISS)やシャトルの中では、複数の時刻が併用される。ISSでの基本はグリニッジ標準時(日本時間の9時間遅れ)。シャトルでは、それに加えて打ち上げ時からの時間を示す飛行経過時間(MET)と、乗組員の起床時刻から1日が始まる飛行日(FD)を使う。

 ほかにシャトルやISSの管制をするジョンソン宇宙センターがある米テキサス州の米中部時間、打ち上げや着陸をするケネディ宇宙センター(フロリダ州)の米東部時間、宇宙飛行士の家族が住む地域の時刻などを使うことがある。

 飛行士は複数の時刻を表示するNASA公式時計に加え2、3個の腕時計を同時に使っているため、間違いが起きることもある。大地さんによると、今回、山崎さんは自宅のあるヒューストンの午前5時に、夕方と間違えて電話を掛けてきたという。

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